科学的根拠に基づく認知症予防

母が認知症。今から私にもできる、科学的に根拠のある予防法を試しています。

若い血で認知症改善?

今日は20174月に出されたこちらの論文をご紹介します。

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28384033


何十年もの研究にもかかわらず、薬ではアルツハイマー病を治癒させたり進行をくい止めることはできていない。現行の投薬治療は、症状を部分的に抑えるのみである。 アルツハイマー病患者の予防や治療法を見つけることは、まさに世界的な緊急の優先事項だ。 T. Wyss-Corayの研究グループによる最近の興味深い研究は、若い血液または血漿を入れることによってアルツハイマー病に関連する分子および行動の変化を可逆化させる可能性が示唆された。 アルツハイマー病に遺伝子改変させたマウスを、若い健常マウスと共有血液循環させたところ、、アルツハイマー病マウスのアミロイドーシスおよびミクログリア活性化を減少させることはできなかったが、歯状回で、アルツハイマー病の認知機能低下の指標となシナプトフィジンおよびカルビンジンの減少や、海馬における、主要なニューロンのシグナル伝達経路に関与する多くの遺伝子の異常発現を抑制することができた。さらに、若い健康なマウスからアルツハイマー病マウスへの血漿の静脈内投与の繰り返しは、海馬の細胞外シグナル制御キナーゼの過剰なリン酸化を改善し、空間作業記憶および連想記憶を改善した。 アルツハイマー病マウスモデルにおける観察は、必ずしもヒトに当てはまるとは限らないが、この前臨床試験は、若い血漿に治療効果がある可能性を示している。臨床試験も既に進行中だ。もし若年の血漿輸血がアルツハイマー病に有効であるならば、より有効な分子治療の開発につながる可能性があり、その特定が急がれる。

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今回の論文は、マウスの実験で、若い血と交換したら認知症にかかわる指標がよくなったという話です。


この情報から私たちが何か認知症の予防策ができるという話ではないのですが、こういった研究も進んでいるので、期待して待ちましょうということで取り上げてみました。


しかしホラー小説なんかで若者の生き血を吸って元気になる話がありますが、そういうのも科学的根拠があるのかも知れないですね。