科学的根拠に基づく認知症予防

母が認知症。今から私にもできる、科学的に根拠のある予防法を試しています。

中年期の血管リスクはアルツハイマーの原因となりうる

今日は2017年に出されたこちらの論文をご紹介します。


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中年期の血管危険因子と脳アミロイド沈着との関連


https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28399252/?i=1&from=alzheimer%20risk%20jama


認知症のない322名の被験者(平均年齢、52歳、女性58%、黒人43%)の心血管リスク(肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症など)を評価し、その20年以上後に、PETによりアミロイドベータの沈着度合いが測定された。


その結果、1つの血管リスク因子があるとアミロイドベータの沈着度合いは1.88倍、2つ以上の血管リスク因子については2.88倍と有意に上昇していた。人種とリスク因子の相互作用は見られなかった。晩年期の血管リスク因子は、脳アミロイド沈着と関連していなかった


以上から、中年期のの心血管リスク因子の増加は、アミロイドベータ沈着上昇に有意に関連していた。この関連は、晩年のリスク要因にとって有意ではなかった。これらの知見は、アルツハイマー病の発症に血管疾患が関与するというこれまでの研究結果と合致する。


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血管系のリスク要因が認知症に関係するという研究は今までにもありましたが、アルツハイマー病の原因とされているアミロイドベータ沈着との関連を調べている点が新しいと思います。

血管系のリスクは脳血管型認知症の要因になることは容易に想像できますが、アルツハイマー型の発症にも関連しているらしいということですね。


私は、ここで上げられているリスク要因の中では高脂血症が当てはまるので、薬で治療しています。これからもその治療は継続し、肥満や高血圧、糖尿病も予防していこうと思います。